LCDモジュール電池駆動アイデア                                nobcha(c)2011

1.初めに

 単三ニッケル水素電池2本で動かすPIC回路にこだわってます。ストロベリーリナックスのi2c接続LCDが2.7Vまで対応なので、何とか使えると思ってやってきましたが、ニッケル水素電池が2本で大体2.6Vなので、ちょっと足りず、輝度が取れません。

 ここで、色々とWEBを見ていたら、通常のSC1602型液晶でもマイナス電圧を用意すれば、2.5Vでも表示が出るというそうなんです。これはいいこと聞きました。TC4040BはCMOSなので3V動作ができますから、2.6Vでも何とかいけると期待してます。

2.WEBでの情報

 次の情報を参考に、i2c接続に負けない2線式接続であるTC4040B接続でバッテリー駆動LCD回路をやってみます。

 LCDモジュールの中は右図のようになっているようです。日立のアプリケーションノートが何故かパデュー大のWEBからダウンロードできました。LCDの中味が図4で、マイナス電源とのつなぎは図2(VssとVeeはつながっていると思う)になると推定します。

https://engineering.purdue.edu/ece477/Webs/S06-Grp03/datasheets/AN-031.pdf

 

  

3.PICクロックでマイナス電圧発生

 SC1602などの液晶モジュールに内蔵されている日立製制御LSIであるHD44780はVddとVo間の電圧3〜5VでLCDの濃度を決めるようです。一方LSIはCMOSで3Vでも動作するので、Voをマイナス側に引っ張ると、Vddにはバッテリー電圧2.6V、ぐらいでも動作可能なようです。

 早速実験を始めますが、負電圧をどうして発生するかというと、PICのクロックを使ってチャージポンプ方式(ここではダイオード倍圧整流)で発生させます。回路図は次のようになります。

 この方式だとVddの反対電圧からダイオードの順方向電位を引いたレベルが取り出せます。Vdd2.6Vの時にざっと-2Vが出せます。

  

4.8ピンPICマイコンへ応用

 8ピンPICマイコンは入出力信号数が限られるので、並列だと最低でも6本の制御信号が必要なLCDモジュールを駆動できません。そこでここではTC4040Bバイナリーカウンタをシフトレジスタ風に使うインターフェイスでつなぐことにします。TC4040BもCMOSのICであり、3V動作が保証されており、Vdd2.6Vでも動作可能です。

 

    

 8ピンのPICマイコンをニッケル水素電池2本直列で動かし、表示をキャラクタ型LCDモジュールに出すというやり方を確立しました。TC4040B経由だと信号線が2本で制御できるので、PIC10F200シリーズでも表示が出す様な使い方が可能です。その時はクロック源は他に必要です。

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  ありがとうございます。

               2011.08.28

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