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初めに
 
基板パターン図
  PIC16F1827を使ってLCD表示回路を備え簡易式カウンタやi2c接続
などができ、PICKIT3との接続用にICSPコネクタも備えていると言う基板
を作りました。その基板を少し改造、RTCとSHT-11をジャンパ接続で温
湿度表示と年月日時刻表示をさせてみます。 

  この基板には色々と工夫がしてあります。たとえば、ニッケル水素蓄
電池2本で動かせるようにLCDのマイナス電源をPICのクロック出力から
チャージポンプで作るとか、LCDの14ピン接続コネクタを基板の裏でも
表でも取り付けることができるコネクタピンの配置などです。

  基板のパターン設計は水魚堂のMBEを使いました。
 

回路説明
 
                                              RTC取り付け
  基板パターンの中でLCD接続、3つのタクトスイッチ、ICSPコネクタを
使います。i2c接続用に信号ピンを出していましたが、その部分に
RTC8564NBを8ピンDIP変換したものをジャンパ線接続で取り付けます。
また、バッテリー交換中にRTC-8564NBの動作バックアップのために
アルミ電解コンデンサーとショットキーダイオードも取り付けます。

  SHT-11は変換基板付きのものを購入し、日圧4ピンコネクタ経由で
ジャンパ線接続を行いました。i2cンターフェイスまがいの接続であり、
DATA線はR/Wなので、10kΩでプルアップします。割り付けたRA4と
RA7をソフト制御します。

  バッテリーはニッケル水素単三型を二本使いで2.5V供給です。
LCDのVoをマイナスに引っ張り、表示を出します。

 
回路図  
  
  回路図は次のようになります。基板パターンにはあるが、使用しない回路部分は省いてあります。

RTC_SHT回路図
 

実験
 
                                        RTC取り付け
  RTC-8564NBから年月日時刻データを読み出してPIC16F1827
がLCDに表示する、いわゆるクロックは以前試作しました。


  またSHT-11から温度と湿度データを読み出し、工学数値に
変換し、i2c接続のLCDに表示するPIC12F1822の試作も行いま
した。SHT-11との接続はi2c方式ではなく、疑似的なシーケンス
であり、こちらのインターフェイスはトラ技ジャック記載のWSNAK
の中尾さんが試作されたもの
を参考にしました。


  この二つをマージして回路図を作り、ソフトも同じようにまと
めました。ところが、簡単に動きません。そこで、まずは
PIC12F1822のソフトでLCD表示部分をi2cから4ビット並列にし
ただけのものを試作、それを動かし、原因追求しました。


温湿度計




   原因は簡単でSHT-11とのSCKとDataの配線を間違えていただけ
   で した。


   おかげさんと言うか、原因追求するためDSO QUADを用い、i2c
   とかi2cまがいのインターフェイス信号を何度か観測して勘所が
   つかめました。






   tsシーケンス

 

部品表

PIC16F1827+RTC8564NB+SHT-11
項番 部品番号 部品名 品種や入手先
1 U1 PIC16F1827 マイクロチップ
2   RTC8564NB 秋月で変換基板付き
3   SHT-11 ストロベリーリナックス
4 D1 1SS33 ショットキーダイオード
5 D2,D3 1S1588 汎用ダイオード
6 D4 SB10-05 表面実装ショットキーD
7 LED LED1 汎用LED
8 SW1-3   タクトスイッチ
9 CN1,2 6ピンピンヘッダ  
10 C1-5 0.1μFセラコン  
11 C6 10μF電解コン  
12 R1,7,8,11 10kΩ抵抗  
13 R2 2.2kΩ抵抗  
14 R3,4,10 4.7kΩ抵抗  
15 VR 5kΩ半固定抵抗  
16 LCD SC1602  
17 CN 7P×2列コネクタ 秋月ではLCDに付属
18 BATT 単三2本ケース  
19 基板    
 

ソフト
 
組み立て動作
  プログラムはHiTECH C V9.83でコンパイルしております。  
メイン関数SHT制御関数、そのヘッダLCD表示関数、その
ヘッダ、RTC制御のi2cをMSSPを使って行う関数、そのヘッダ
と言う構成になっております。メイン関数でRTCの時刻表示は
レジスタを読み出し逐次変換表示する方式ですが、SHT制御
の方はレジスタ読み後演算し、strcpy関数を使っており、ちょっ
と統一性がないのが恥ずかしいところです。

  今回組み立てではLCDを裏接続にしたので時間設定用の
タクトスイッチが見えません。設定、ダウン、アップの3つで設定
するようになっています。設定を押すと、設定モードになり、各
数字下にカーソルを出し、インクリメント、デクリメントで各数値
を設定します。曜日まで終わると元に戻り、秒単位割り込みで
時刻と温度湿度が更新されます。

 
まとめ  

  今回の試作ではPICKIT3とPC(VAIO)との相性悪く、MPLABXでは開発しにくいので、MPLAB V 8.85へ戻しソフトを作りました。コンパイラはHiTECH Cを使っております。回路図は水魚堂のBschを使用しました。また、SHT-11の制御ソフトはCQトラ技ジャックに掲載されたWSNAKの中尾さんのプログラムなどを参考にしました。

  本試作は個人の興味で行っているものであり、商用利用はお断りします。また引用などされる場合は著作権保護に留意願います。リンクの場合、メインページへリンクとしてメインページからのたどり方を追記ください。   ©nobcha2014
 

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