nobchaの電子回路日記ブログまとめ

戻る  PIC10F222で7セグメントLED表示温度計の実験

2010.11.14

 

 はじめに 

 一番小さいPICであるPIC10Fシリーズの中で中味が一杯はPIC10F222でしょうか。これを使って事件試作します。温度計はどうでしょうか。256カウントのADCが付いています。IOは3本、INPUTが1本なので、温度センサーからADC用入力に1本を割り付けると残るは2本の信号線で表示が必要です。そこで2線接続7セグメントLED表示の実験をやってみました。

 

 試作機の仕様は 

 仕様は次になります。
項番 項目 詳細説明
 1 クロックは内部発振8MHzです 8MHzで動かさないとダイナミック表示デューティ比の影響でちらつきが増えます。
 2 TC4040BバイナリーカウンタのQ1〜Q7はセグメント駆動、Q8はDP、Q9〜Q11は桁駆動に割り付けます Q1〜Q11を1にするために必要なカウントパルス数をPICから出力します。CLKは約100μS積分回路でRST端子につなぎます。
 3 ダイナミック表示のタイミング用に表示イネーブル信号を割り当てます。 カソードコモンのLEDに対して各セグメントに+5Vを与えると光ります。桁駆動Q出力はトランジスタのベースにつながり、LEDのカソード側をGに引きます。表示イネーブル時だけ桁駆動のトランジスタのエミッタをFETでグランドにつなぎます。
 4 温度センサーはLM61BIZを使用。 LM61BIZの出力は(温度)*10mV+600mV。それをADCで取り込みます。
 5 MAPLAB+PICKIT2+HiTEC C MPLABV8.46 HiTECH C V9.80
 6 7セグメントLED(3桁カソードコモン) PARA LIGHT製C-533SR
 7 電源はニッケル水素充電池1本 ホルテック製HT7750Aで5Vに昇圧

 

 回路図 

 実験ブレッドボード用として、CPU+ICSPコネクタ部はデバッグ用CPU基板、またTC4040B+3桁LED+駆動回路をユニバーサル基板にハンダ付けしたものを使います。この2枚の基板にブレッドボード用足を付けLM61BIZなどと一緒にブレッドボードへと差し込み実験をします。電源はニッケル水素充電池1本でDCDD昇圧ICで5Vに変換して使います。5Vでは約1.8mA流れていますが、1.28V電池からは12.6mA流れます。

    

 回路図は水魚堂さんのBSchを使いました。また関連記号類も利用させていただきます。公開された作者さん達のご努力に感謝いたします。http://www.suigyodo.com/online/schsoft.htm
   

 

 実験 

 温度センサーはLM61BIZを用いています。8ビット精度数値としてADCから読み込み、温度へ変換計算の後7セグメントLEDに温度表示します。氷点下のときは1桁目に−表示を出します。

  

 CPU基板はこのように半田面側にICソケットを表面実装し、ICSPコネクタ、ブレッド差込用ピンヘッダを取り付けます。ブレッドボード用差込ピンヘッダはちょっと長めの物を選びます。PICKIT2がブレッドボードにぶつかるので、もっと長いピンヘッダの方が良かったようです。

 

 

 そしてTC4040Bの7セグメントダイナミック駆動基板です。桁駆動用トランジスタ、表示イネーブル用FET、周辺抵抗は表面実装部品を使用します。かなりコンパクトにできました。

 

    

 

 プログラム 

 プログラムはMAIN部LED表示部に分けて書いております。delay_led_.hを引きこみ必要です。

 コンフィグ設定は”OSC_8MHZ & MCPUEN & UNPROTECT & WDTDIS & MCLREN”、すなわち8MHz内部発振、GPIO3のMCLR端子の弱プルアップ有、コードの保護なし、ウォッチドッグタイマー使わず、MCLR端子を使うということにします。

 電源をNiH充電池1本から5Vに変換するHT7750Aを使用しましたが、そのためにノイズが多くなり表示が安定しません。次メモリー容量が足りないので、平均化対策は入れられずとりあえず今回はこのままで。

 

 

 次はどうなる 

  これにより最小PICマイコンのPIC10F222でもLEDに数字表示を出せるようになりました。次は2線接続でLCD表示でしょうか。

 

 

「ご注意」 このWEBに掲載された内容(文面・回路・写真・プログラムなど)には著作権があります。無断転載やコピーは法律に抵触する場合があります。何か疑義ある場合はお問い合わせください。また本WEBに掲載された実験や試作はnobcha個人の趣味で行っております。ここに示す結果の再現性や正確性は保証するものではありません。あくまでも個人の趣味の範囲で参考にしてください。
PIC10FのTOPへ戻る       WEB目次へ 戻る アイコンは「牛飼いとアイコンの部屋」から借用しました  http://www.ushikai.com/
inserted by FC2 system