FUSION基板製作事例紹介                                nobcha(c)2013

 中国のアマチュア向け基板屋さんFUSIONが安くて大人気です。(2013年2月現在、春節で2月6日から16日までお休みのようです) DSO QUADを扱っているSEEED社のインターネット通販サイトから注文ができます。

 昨年、今年と2回、基板を作ってみましたので、その過程を参考に説明します。昨年の基板はPCBEでパターン設計しましたが、今回からBSch(回路図エディタ)を提供されている水魚堂さんが作られたMBEに切り替えてパターン設計しました。使い方とかライブラリーをBROADBEANSさんからご紹介いただきましたので、この場を借り、お二方に感謝します。

 なお、ここで書くのは2012年7月〜8月における事例です。どんどん変化しているので、正しくは本家サイトをご覧になってご判断ください。特に和訳部分の原本は7月時点の英文説明です。

 最近になって注文の方式が変わりました。ガーバーデータのファイル一式をアップロードしてから、仕様を入力し、カートにいれて精算という流れです。したがって、注文番号をシルクに入れるという手順がなくなりました。

                                                                                                                                         2012.12.22、2013.02.10修正

項目

詳しい内容

備考

MBE 水魚堂さんが提供するアマチュア向けの小規模基板パターン設計フリーソフト。

MBEで2層基板を作る場合の層名称は次のようになっています。お目目マークが今どの層を編集するかを指定・表示するようになっています。

ライブラリーからDIPを呼び出しました。

スルーホールの指定です。マイスタンダードに良く使う組み合わせを入れおき、呼び出して使います。

配線パターンも太さをマイスタンダードに設定しておきます。

設計が終わると必要なガーバーデータを出力させます。ネットリストも出力できるので、配線チェックに便利です。ネットリストに配線ノードが表示されるためには該当スルーホール(部品穴)に部品名とピン番号が付与されている必要があります。スルーホールや穴だけではネットリストにでてきませんので配線時に準備が必要です。

また、FUSIONの注文お約束ではどこかにORDER番号を入れろという要求があります。そのため、通信販売画面から注文をいれ、ORDER番号を取得しその番号をシルクなどに入れます。

 

ライブラリーを提供されている方が居ます。
ガーバーデータチェックVIEPLOT パターン設計CADで作成したガーバーデータファイルをFUSIONへ送る前に間違いが無いか確認しておきます。ガーバーデータを表示し、画面で間違い確認できるというソフトを探しました。VIEWPLOTは有償ソフトなのですが、ガーバーデータの確認機能だけであるとフリーで使えます。英語版とドイツ語版がダウンロードできるようになっています。  
FUSION基板の発注ルール SEEED STUDIOと言う中国通販屋さんの中にFUSION基板のメニューがあります。

その中から基板の発注の仕方について和訳してみました。この情報は2012年7月ごろの情報であり、その後の改訂され、上の画像のような流れとなりました。

また基板製造仕様はつぎになります。特に最小ライン幅とか、ライン間などはDRCで事前チャックせねばならない寸法です。

 

FUSION基板発注事例

SEEED STUDIO通販メニューの中にある基板発注ページで申し込みます。ワタシは支払いをPAYPALで行いました。

注文が確定するとORDER番号がでます。ORDER番号をファイル名称にしてガーバーファイル類をZIP圧縮し、名称はORDER番号を付与し、メールで担当者に送ります。

メールが到着すると返事があり、その後次のような工程DBが該当ORDER番号をキーにして作られます。WEBでログインし、工程DBを覗けば発注した基板の工程状況がわかります。

ステイタスがSHIPPED−TRACEABLEになると運送業者(この場合は日本郵便)の荷物追跡番号を使って積み替え、輸出通関、国内空港到着、輸入通関、国内配送の状況がわかります。

 

ワタシの場合は一番小さな5cmx5cm基板だったので、ちっちゃいダンボール箱に詰められてやってきました。こうした雑貨荷物の通関では輸入禁制品などが入っていないかの検査が行われますので、ダンボールは一旦開梱され、透明フィルムテープで再梱包され、国内運送業者の手に渡って届けられます。

 

 

出来上がり 半だレベラー処理が標準なので、エッチングしあがりの難が判りにくいです。ワタシは最小パターン幅で作りましたが、このときのプロセスの状態ではちょっとオーバーエッチングでラインが細っているかなという感じでした。穴位置とパターンの相対位置精度もいまいちです。アマチュアが組み立てる分には文句無いですが、部品間違いで半だをはずしたり、スルーホールに力を掛けたりするとパタン剥がれが簡単に起こりました。パターン設計上ライン幅は太めに、スルーホール取り付け部も配慮した方が良いのかもしれません。

 

 5cmx5cmの基板が10枚で約14ドル、このときの為替で言うと1000円チョットでできました。時間給1000円の人が1時間掛けてユニバーサル基板を組むのと同じぐらいです。パターン設計代を考えてもなかなか良い勝負です。(ユニバーサル基板で同じものを2〜3枚以上作る手間を考えると、パターンCADやって、1000円少し払い、基板製造2週間待つと10枚できるという選択もあると考えられます)

 

 

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